① トウゾクカモメ科の海鳥。全長約五〇センチメートルで、大きさはカモメぐらい。頭と背面は灰褐色、体の下面は白く、首は黄色みを帯びる。全身暗灰褐色を帯びる暗色型もいる。くちばしは頑丈で、つめが鋭い。飛んでいるカモメやアジサシを襲い、獲物を吐き出させて奪うところからこの名があるが、自らも魚や昆虫を捕食する。北極周辺で繁殖し冬南方へ渡る。日本では四~七月ごろ本州北部以北の太平洋岸沖で、北上中のものがみられる。
② トウゾクカモメ科の海鳥の総称。①のトウゾクカモメをはじめ、クロトウゾクカモメ、シロハラトウゾクカモメ、オオトウゾクカモメの四種がいて、形態や習性はよく似る。いずれも本州北部以北の太平洋岸沖で、渡りの途中のものがみられる。