オオトウゾクカモメ(英語表記)Stercorarius maccormicki; south polar skua

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オオトウゾクカモメ」の意味・わかりやすい解説

オオトウゾクカモメ
Stercorarius maccormicki; south polar skua

チドリ目トウゾクカモメ科。全長 50~55cm。頭部から胸,腹が黒褐色,灰白色,中間の型があり,どの型もは多少の明暗があるが,黒褐色でよく目立つ白斑がある。は太く,先端がかぎ状に曲がっている。繁殖期以外はおもに沖合いで暮らし,アジサシ類やカモメ類などの海鳥を追って攻撃し,魚などの餌を奪いとる。南極大陸ではペンギン類の卵やも捕食する。鳥を襲ったり死肉をあさったりもする。繁殖地は南極大陸の沿岸だけだが,繁殖を終えると赤道を越えて北半球へも移動し,アラスカ半島グリーンランドまで達する。日本では本州以北の洋上でごくまれに記録される。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「オオトウゾクカモメ」の意味・わかりやすい解説

オオトウゾクカモメ
おおとうぞくかもめ / 大盗賊鴎
great skua
[学] Stercorarius skua

鳥綱チドリ目トウゾクカモメ科の海鳥。全長57センチメートル、翼開長150センチメートル。繁殖地ではほかの海鳥の雛(ひな)を襲って食べ、海上では他種を追撃して餌(えさ)を吐き出させ横取りするのでこの名がある。両極地方で繁殖し、日本近海には南極から北上してくる。

[長谷川博]

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世界大百科事典(旧版)内のオオトウゾクカモメの言及

【トウゾクカモメ(盗賊鷗)】より

…しかし頭頂と背面が黒褐色でカモメより黒っぽく見え,尾が長い。オオトウゾクカモメ以外の3種は腹が白いが,トウゾクカモメとクロトウゾクカモメには腹の黒い暗色型がある。くちばしは先がかぎ状に曲がっている。…

※「オオトウゾクカモメ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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