デジタル大辞泉
「相互確証破壊」の意味・読み・例文・類語
そうごかくしょう‐はかい〔サウゴカクシヨウハクワイ〕【相互確証破壊】
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
相互確証破壊(MAD)
核攻撃を先に受けても、敵に耐え難い損害を負わせられる報復用の核戦力を保持することで抑止力とする戦略。1960年代にマクナマラ米国防長官らを中心に考案された。核攻撃を被った後も確実に温存できる核戦力を強化しようと、米ソの核軍拡競争は激化。膨大な数の核兵器で対峙する「恐怖の均衡」に行き着き、仮に核戦争になれば数十万~数百万以上の市民が犠牲になることが前提となった。冷戦後、MADがテロリストや大量破壊兵器開発を進める一部の国には通用しないとの議論が起き、北朝鮮やイランと敵対する米国はミサイル防衛(MD)を推進、中ロが反発した。
更新日:
出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
Sponserd by 
相互確証破壊
そうごかくしょうはかい
mutual assured destruction; MAD
核戦略構想の一種。確証破壊能力を米ソが互いに保有することにより,核戦争を抑止しようとする概念。なお確証破壊戦略構想は,損害限定戦略,すなわち核先制攻撃を受けたとしても,残存する戦略攻撃力,防空・対潜部隊,民間防衛などによりアメリカの人口と工業力に対する損害を局限するという戦略構想と対になって打出された。これらの背景には,1960年代前半,ソ連が核戦力の量的,質的な拡充に努めていたため,アメリカはもとよりソ連も核戦力の非脆弱性を高めつつあるという状況が存在していた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
Sponserd by 
知恵蔵
「相互確証破壊」の解説
相互確証破壊
2つの核保有国の双方が、相手方から核先制攻撃を受けても、相手方の人口と経済に耐えがたい損害を確実に与えるだけの核報復能力を温存できる状態。それが恐怖の均衡をもたらし核抑止を安定化させると米ソ(ロ)の冷戦期以来の当局者は説明してきたが、米国ブッシュ政権は、相互確証破壊だけでは核抑止に十分でなく、ミサイル防衛などが必要だと主張する。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
Sponserd by 