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民間防衛 みんかんぼうえいcivil defense

翻訳|civil defense

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

民間防衛
みんかんぼうえい
civil defense

外敵からの軍事攻撃や侵略行為によって生じる生命や財産への危険を防ぎ,それらを守るために,一般の市民が行う非軍事的な防衛行動のこと。近代の戦争が,戦線銃後の区別をなくし,また軍隊だけでなく国民の抵抗意志をも目標とするようになってきたため,民間防衛は組織化され,政府によってその知識や方法の普及がはかられるようになった。たとえば普通の爆発物ロケット弾核兵器,化学的生物的兵器による攻撃に対して,どのように防御措置を講じたらよいか,空襲にそなえる退避壕放射能への遮蔽壕をどのように設置すればよいか,消火隊や救護隊を民間でどのように編成すべきかなどである。

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世界大百科事典 第2版の解説

みんかんぼうえい【民間防衛 civil defense】

市民防衛とも呼ぶ。一般的には,戦争や自然災害などで,民間人(非戦闘員)のこうむる生命,財産などの被害を最小限とし,被害の復旧にあたるため民間人を動員,組織して行う救護活動を指す。アメリカ国防総省は,民間防衛について〈市民生活のあらゆる面に対する敵の行動の影響を受動的措置によって最小限にするための民間人の動員,組織,指導〉と規定している(《軍事ならびに関連用語集》)。 民間防衛は,第1次世界大戦の際にイギリスで民間人を動員して小規模な市民救護活動が行われたことから始まったが,第2次世界大戦では戦略爆撃などで民間人の被害も大きくなり,各国とも民間人を動員して救護活動を行うことが一般化した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

民間防衛
みんかんぼうえい
civil defense

市民防衛ともいう。敵対行為または災害の危険から一般住民を保護し、その被害から回復するのを援助し、また、一般住民が生き残るために必要な諸条件を備えることを目的として、警報、疎開、避難所(シェルター)や灯火管制の管理、救急、治療、消火、消毒、危険地帯の探知と表示、応急宿舎や必需品の供給、秩序の維持と回復、公共施設の応急修理などの人道的任務の一部または全部を行うことが、それにあたる。
 1977年のジュネーブ条約追加議定書Iの第6章が詳細に規定している。市民防衛の国際標章は、オレンジ色地に明るい青色の等辺三角形である。[宮崎繁樹]

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世界大百科事典内の民間防衛の言及

【核戦略】より

…また両国は1968年には核不拡散条約に調印,核兵器を保有・製造しない方針を明らかにしている。両国は〈総力防衛〉の防衛政策のもとで,侵略に対しては全国民を動員して国内で抵抗する防衛戦略をとり,核攻撃に対してはシェルター(退避壕)による民間防衛を重視する特殊な対抗策をとっている。 1960年代,スイス,スウェーデン両国で核兵器の保有をめぐる論争が行われた。…

※「民間防衛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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