(読み)シン

デジタル大辞泉 「瞋」の意味・読み・例文・類語

しん【×瞋/×嗔】

仏語三毒の一。瞋恚しんい

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精選版 日本国語大辞典 「瞋」の意味・読み・例文・類語

しん【瞋・嗔】

  1. 〘 名詞 〙 ( [梵語] pratigha あるいは dveṣa の訳語。怒(ぬ)瞋恚などとも訳す ) 仏語。三毒の一つ。また十悪の一つ。自分の心と違うものに対して、怒りうらむこと。
    1. [初出の実例]「貪瞋癡之三毒之病なくとも侍とも」(出典:宝物集(1179頃))

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普及版 字通 「瞋」の読み・字形・画数・意味


15画

[字音] シン
[字訓] いかる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は眞(真)(しん)。眞は死(てんし)の人。強い瞋(いか)りによって、はげしい呪霊をもつものとしておそれられた。〔説文〕四上に「目を張(みは)るなり」とするが、眞の形に従う字の系列からいえば、死者の瞋恚を示す字である。

[訓義]
1. いかる、めをみはる。
2. さかんなさま。

[古辞書の訓]
名義抄〕瞋 イカル・イカリ・ハラタツ 〔字鏡集〕瞋 イカル・ハラタツ・ウラム

[語系]
瞋・嗔thjienは同声。嗔は〔説文〕二上に「气なり」と訓する。また塡dyen、鎭(鎮)tien、愼(慎)zjienはみな眞tjienの声を承ける字で、死者を塡(うず)めて、その瞋りを鎮(しず)め、慎しんで斎(いつ)きつかえることを示す。みな一系の語である。*語彙は嗔字条参照。

[熟語]
瞋恚瞋怨瞋訶瞋怪瞋喝瞋眼瞋魚・瞋決瞋拳瞋嫌瞋詬瞋恨・瞋視瞋憎瞋怒瞋波瞋憤・瞋瞋眸・瞋面・瞋目瞋詈
[下接語]
張瞋・怒瞋

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