砂紋(読み)サモン(その他表記)ripple mark

翻訳|ripple mark

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「砂紋」の意味・わかりやすい解説

砂紋
さもん
ripple mark

海浜海底堆積物の表面の波状の起伏。波の往復運動によっても、また流れや風のように、向きがあまり変わらない運動によっても形成される。堆積物の粒度や密度に応じて、ある程度以上の流れがあると堆積物粒子は動き始めて、起伏をつくる。向きが変わらない流れでは、上流側斜面はなだらかで、下流側斜面が険しくなることが多く、波のような往復運動では、上流・下流側が対象な形になることが多い。深海底でもしばしば撮影されており、深海には海水の流れはないと考える人が多かった20世紀の中ごろには、その存在の証拠ともなっていた。

[高野健三]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の砂紋の言及

【クロスラミナ】より

…大規模なものは三角州などにみられる砂堆や,砂漠にみられる砂丘などである。波状現象の波高が10cm以下のものは,砂紋,痕(リップルマーク)と呼ばれ自然界には広く分布する。水槽実験の進歩により,リップルマークの形状,波長,構成物の粒径などの組合せから流れの方向や強さなどが推定できるようになった。…

【リップルマーク】より

…砂紋または痕(れんこん)などといわれることもある。風または水の流動によって堆積物の表面に作られるうねり模様のこと。…

※「砂紋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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