化学辞典 第2版 「硝酸ニッケル」の解説
硝酸ニッケル(Ⅱ)
ショウサンニッケル
nickel(Ⅱ) nitrate
Ni(NO3)2(182.70).ニッケル,酸化ニッケル(Ⅱ),または炭酸ニッケル(Ⅱ)を硝酸に溶かした溶液から室温で六水和物が析出する.緑色の板状晶.密度2.05 g cm-3.融点55 ℃,沸点136.7 ℃.潮解性で,水に易溶,エタノールに可溶.強酸化剤で衝撃や加熱により爆発することがある.加熱分解するとNiOとなる.無水物は発煙硝酸中で五酸化二窒素による六水和物の脱水で得られる.淡黄色の結晶.潮解性.105 ℃ で分解する.ニッケルめっき,ニッケル触媒,電池の製造,焼物に褐色を与えるために用いられる.[CAS 13478-00-7:Ni(NO3)2・6H2O]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報