硫化ケイ素(読み)リュウカケイソ

化学辞典 第2版 「硫化ケイ素」の解説

硫化ケイ素
リュウカケイソ
silicon sulfide

】硫化ケイ素(Ⅱ):SiS(60.15).黄色の針状結晶.密度1.85 g cm-3.昇華点940 ℃(2.7 kPa).硫黄フェロシリコン([別用語参照]フェロアロイ)を加熱すると得られる.空気中で加熱すると二酸化ケイ素二酸化硫黄になる.吸湿性で水によって分解し,オルトケイ酸硫化水素になる.星間物質として観測されている.[CAS 12504-41-5]【】硫化ケイ素(Ⅳ):SiS2(92.22).ケイ素の粉末と硫黄との混合物を加熱すると得られる.白色の針状結晶.密度2.02 g cm-3.1090 ℃ で昇華する.水と接すると二酸化ケイ素と硫化水素とに分解する.空気中で加熱すると燃焼して酸化ケイ素(Ⅳ)と二酸化硫黄になる.固体電解質や,イオン伝導性ガラス製造成分として用いられる.[CAS 13759-10-9]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報