碓井村(読み)うすいむら

日本歴史地名大系 「碓井村」の解説

碓井村
うすいむら

[現在地名]羽曳野市碓井一―四丁目・誉田こんだ一―二丁目・同七丁目・古市ふるいち二丁目・川向かわむかい

誉田村の東にあり、南は古市村。石川の両岸田畑があるため、度々洪水にみまわれた。碓井の地名は、当地の(井)とく(現廃寺)境内にあった臼形の井戸「清泉碓井」に由来するという。応永元年(一三九四)八月五日の西琳寺領田畠目録(西琳寺文書)の一切経方に相伝三反一二〇歩として「碓井田在之」とみえ、また「碓井田里勅免並寺敷地等」とある。

古市郡に属し、正保郷帳の写とみられる河内国一国村高控帳では高五八八石余で幕府領。九割が水田、三三石余の水損所があった。万治三年(一六六〇)大坂定番石川総長領となる。のち総長が藩主になった伊勢神戸藩領となり、貞享二年(一六八五)には総長の子総良の遺領が分知され、この時当村も神戸藩石川総茂領四七一石余、弟大久保(のち石川氏に復姓)忠明領一一六石余に分給され(松倉家文書)、以後両家領として幕末に至る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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