磐井神社(読み)いわいじんじや

日本歴史地名大系 「磐井神社」の解説

磐井神社
いわいじんじや

[現在地名]大田区大森北二丁目

近世東海道に面した鈴森すずがもり(鈴ヶ森)にあり、近世までは鈴森八幡宮鈴の森すずのもり八幡宮あるいは単に八幡(宮)・鈴森社などと称された。祭神は応神天皇・大己貴命・仲哀天皇・神功皇后。旧郷社。「三代実録」貞観元年(八五九)一〇月七日条に「武蔵国従五位下磐井神」とみえ、官社に列している。「延喜式」神名帳では荏原えばら郡二座の一(小社)。「風土記稿」では「祭神、正面ハ応神天皇、左ハ大己貴命、仲哀天皇、右ハ神功皇后、姫大神ナリ」とし、社伝によれば神功皇后の朝鮮出兵のとき長門国豊浦とよら(現山口県下関市)海辺で得た含珠の霊石が当社へ奉納され蔵せられてきているという。応神天皇以下の祭神や神功皇后が得た霊石伝承は、当社に八幡社が勧請された以降のことと思われ、元来は岩の間から湧出する泉井祭祀の対象だったのであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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