神国(読み)カミグニ

精選版 日本国語大辞典 「神国」の意味・読み・例文・類語

しん‐こく【神国】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 神が開き、神によって守護されている国。日本国についていう。かみのくに。神州。
    1. [初出の実例]「本朝和神国也。可仰神明也」(出典太神宮諸雑事記(11C中か))
  3. 特に、皇室祖先神祭祀するという伊勢神宮のある国。伊勢国三重県)についていう。〔神宮雑例集(1202‐10頃)〕

かみ‐ぐに【神国】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 神が開き、守り、神の子孫が治める国の意で、日本国をいう。しんこく。
    1. [初出の実例]「神国と豊蘆原を定めおきて君の守りの限りなの世や〈公朝〉」(出典:夫木和歌抄(1310頃)三〇)
  3. しんこく(神国)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の神国の言及

【神国思想】より

…もとは農耕儀礼などと結びついた素朴な信仰に根ざすものであったが,政治的統一が進み,他国・他民族への意識が生まれてくると,日本を他国よりもすぐれた国とする主張の拠り所となった。神国・神州といったことばは,直接排外的な思想に結びつくというものではなかったが,対外緊張が強まったときには,つねに日本中心の排外的な主張を支えるものとなった。 《日本書紀》の神功皇后紀に見える神国の語は,朝鮮半島に対する日本人の意識をあらわしており,神功皇后紀の記述は後世まで繰り返し持ち出された。…

※「神国」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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