神奈地神社(読み)かなじぎじんじや

日本歴史地名大系 「神奈地神社」の解説

神奈地神社
かなじぎじんじや

[現在地名]土佐山田町神通寺

神通寺じんづうじ集落の南端字西にしうち鎮座。古くは元三所大将軍と称した。祭神諸説あるが、事代主命あるいは加奈地姫ともいう。旧郷社。

「三代実録」貞観八年(八六六)八月七日条に「授土左国(中略)正六位上神奈地祇神従五位下」とある神社に比定されるが、「南路志」は「三所大将軍若一王子・天満天神相殿西宮祭礼九月九日」と記す。天正一六年(一五八八)岩村郷地検帳でも西村ノ村に「西宮竹林有」として宮床五代が記され、「三社有 コソギブキ 舞殿五間」とある。また宮の前には定芝の馬場九代もあった。「三代実録」所見の神奈地祇神社を当社に比定するのは、神社のすぐ南に岩村いわむら金地かなじ(現南国市)がある故であろうが、「土佐幽考」は「祇当姫、今里人称賀奈知姫、此神者葛木姓祖劔根命女忍男命妣而、孝安天皇之外祖母也」と記し、里人が祭神を賀奈知姫と伝えていたことを記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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