神田佐久間町一丁目(読み)かんださくまちよういつちようめ

日本歴史地名大系 「神田佐久間町一丁目」の解説

神田佐久間町一丁目
かんださくまちよういつちようめ

[現在地名]千代田区外神田そとかんだ一丁目・神田佐久間町一丁目・神田花岡町かんだはなおかちよう

神田川に架かる和泉いずみ橋の北側に位置する南向きの片側町。起立以来たびたびの火災により町は分断された。西は神田通船かんだつうせん屋敷、東は麹町平河こうじまちひらかわ町一丁目代地、南は神田川通火除地。北は神田柳かんだやなぎ屋敷・麹町平河町一丁目代地で、両町北側の残地の東は神田佐久間町二丁目残地、西は牛込肴うしごめさかな町代地・同ふくろ町代地、北は神田相生かんだあいおい町・同松永まつなが町。起立の年代は不明。文政町方書上によると、町内中ほどの横町より東方の町屋は、寛永一八年(一六四一)の江戸大火の際、町中に材木などが高積みとなっていたことが災いしたため、当町など三五町の町人が評定所に召出され、深川木置場に屋敷を与えられた。同屋敷は元禄一二年(一六九九)収公され、翌年深川末六万坪ろくまんつぼ(現江東区)近辺に代地を与えられたが水辺であり、同一四年八月の大水で被害を受けたため代地の返上を願上げた。町内中ほどの横町より西方の町屋は、西角より二ヵ所は沽券地。三軒目は表京間二四間余で代官伊丹嘉兵衛邸跡。明暦四年(一六五八)医師岡甫庵の拝領町屋敷となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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