山川 日本史小辞典 改訂新版 「神護寺薬師如来像」の解説
神護寺 薬師如来像
じんごじやくしにょらいぞう
神護寺の前身で,和気清麻呂の建立した神願(しんがん)寺の本尊とみられる木彫像。同寺が創建されたと考えられる782~793年(延暦元~12)の制作と推定。ヒノキまたはカヤ材の一木造(いちぼくづくり)で,表面を素地に近い状態で仕上げて檀像に擬した,代用材の檀像とみられる。険しい顔つき,肥満した身体の像容が鋭く強い彫法で表される。重文の両脇侍像も補修が著しいがほぼ同時期の作。高さ170.6cm。国宝。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報