出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…この日は無礼講が許され,人々は酒杯を重ねてその数だけの年の幸せを祈った。女神に関しては詩人オウィディウスが《祭暦》の中で二つの話を伝えている。一つはこの女神をカルタゴの女王ディドの妹のアンナと同一視するもので,ディドの死後,イタリアへ逃れたアンナがアエネアスの厚遇をうけたものの,その妻に嫌われ,河神ヌミキウスNumiciusのニンフになったと説く。…
…詩人は今や〈恋の教師〉となった。 円熟期の彼は,ギリシア,ローマ,オリエントの神話と歴史伝説から,人間が動植物や星に変わる物語を集めて,これを宇宙生成からアウグストゥス神化の予言に至るまで,時代順に,しかも切れ目なくつなぎ合わせた叙事詩《転身物語》15巻に取り組み,並行して,ローマの祭日と祭礼を,それに関係のある神話伝説とともに,暦の順に説明する縁起物語風の《祭暦》(予定では12巻)の執筆を始めた。しかし《転身物語》の初稿を完了し,《祭暦》の6巻まで脱稿したところで,紀元後8年,アウグストゥスによりトミス(現,ルーマニアのコンスタンツァ)への追放を言い渡された。…
…彼は体験ではなく,知識と想像力と修辞によって恋愛詩を書いた。最初の《恋の歌》ではしきたりに従って自分の恋に見せかけているが,次の《名婦の書簡》では主体的恋愛詩をやめて,神話の女性の恋を歌うギリシアの客観的恋愛詩に戻り,《女の顔の手入れについて》《アルス・アマトリア》《恋の治療法》では皮肉な理論と教訓に転じ,ついには恋愛詩自体を放棄して,神話伝説を歌う叙事詩《転身物語》とローマの祭礼の縁起を歌う《祭暦》に没頭した。こうして彼はギリシア・ローマの恋愛詩の伝統を総括し,完成させ,それに終止符を打った。…
※「祭暦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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