福蔵院(読み)ふくぞういん

日本歴史地名大系 「福蔵院」の解説

福蔵院
ふくぞういん

[現在地名]北区雲ヶ畑出谷町

くもはた川の東岸にある。帰命山無量寿寺と号し、浄土宗本尊阿弥陀如来。寺伝によれば、最澄(伝教大師)の門弟空忍(橘氏)が、延暦一一年(七九二)雲ヶ畑の山上に弥陀三尊を感得して本尊を刻み、当寺を建立して安置したと伝え、叡山(延暦寺)三千坊の一つとされた。文明五年(一四七三)足利七代将軍義尚の命で浄土宗に改めたという。正徳四年(一七一四)と嘉永五年(一八五二)に火災にかかったと伝え、現在の本堂は安政元年(一八五四)建造になる。


福蔵院
ふくぞういん

[現在地名]関城町梶内

天台宗、赤城山光福寺と号し、本尊は十一面観音。寺伝によれば、創建は正徳元年(一七一一)で、定観が弥陀堂を建立し、本堂としたという。安永五年(一七七六)の福蔵院分限帳(千妙寺文書)によると、境内は東西一五間・南北三〇間で、ほかに観音堂があり、赤城社地・富士社地・八幡宮地・聖天(男体・女体)社地・庚申塚などの除地があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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