除地(読み)じょち

  • じょち ヂョ‥
  • じょち〔ヂヨ〕
  • のぞきち
  • よけち

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

よけ地ともいう。江戸時代幕府から年貢を免除された土地朱印地見捨地以外のものをいう。寺社境内や特別な由緒のある土地で,従来は検地を受けなかったが,次第に検地のうえ検地帳に除地として登録されるようになった。起源は,中世寺社境内の免租地を除地といったことにあるらしい。

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百科事典マイペディアの解説

江戸時代,幕府・藩などの領主から租税を免除された土地。〈よけち〉とも。一般に寺社の境内地や特別の由緒あるものの所持地などに特典として認められ,検地では除けとなり村高から除外されるか,除地高として記された。町方では藩の御用商人に居宅地の諸役を免除された除地衆がいた。

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世界大百科事典 第2版の解説

〈よけち〉とも読む。江戸時代,朱印地や拝領地などとならんで幕府・藩などの領主から租税を免除された土地。検地の際特別の由緒によって縄除となり,したがって村高から除外され,年貢諸役を免除された。ただし高を記入される場合もあり,その場合の除地は除地高として検地帳に記載された。除地は寺社の境内や特別の由緒ある者の所持地などに特典として認められた。除地は町方にもあり,たとえば尾張藩では,御用達商人の家格中第2位たる除衆は居宅地の諸役を免ぜられていた。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 江戸時代、朱印地(しゅいんち)、黒印地(こくいんち)などで、何らかの理由により幕府、諸藩から免租を認定された土地。社寺の境内などがこれにあたる。朱印地に次いで重要な地であり、墓所、死馬捨場などの見捨地とは異なる。のぞきち。よけち。〔地方凡例録(1794)〕
② 取り上げた土地。没収した土地。
〘名〙
① 年貢を免除された土地。じょち。
※俳諧・其袋(1690)冬「鎗鞱(しなひ)其道みがく秋の月〈立吟〉 年貢はからぬ己が除(ノゾキ)地〈嵐雪〉」
② 職を解かれた人、年老いて現役をひいた人などをいう。
※雑俳・川柳評万句合‐天明六(1786)九「のぞき地になってもつくる古るめかけ」
〘名〙
① 江戸時代、検地帳などの記載から除かれた土地。
※歌舞伎・上総綿小紋単地(1865)序幕「『けふは大方話しのあった、田地の検地を打つとのこと』『一尺でも除地(ヨケチ)があるとやかましく言って、運上を取りあげるといふ事ぢゃ』」
② 江戸時代、領主の証文または由緒により、年貢・諸役を課されない土地。無年貢地。のぞきち。〔地方凡例録(1794)〕

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世界大百科事典内の除地の言及

【除地】より

…検地の際特別の由緒によって縄除となり,したがって村高から除外され,年貢諸役を免除された。ただし高を記入される場合もあり,その場合の除地は除地高として検地帳に記載された。除地は寺社の境内や特別の由緒ある者の所持地などに特典として認められた。…

※「除地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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