聖天(読み)しょうてん

  • しょうでん
  • しょうでん シャウ‥
  • しょうでん〔シヤウ〕

百科事典マイペディアの解説

仏教を守護する天部の善神。大聖歓喜自在天,聖天(しょうでん)とも。インド神話ガネーシャに当たり,多く象頭人身で表す。仏教に取り入れられてからは富貴子孫・消厄の得の神とされ,双身で男女抱合像としてまつられることもある。インドでは学問商業の神とされる。

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世界大百科事典 第2版の解説

サンスクリット名のナンディケシバラNandikeśvaraの漢訳名を大聖歓喜天といい,その略称歓喜天天尊などともいう。仏教では聖天を〈しょうでん〉と読む。大自在天(シバ神)と烏摩妃(うまひ)の子の俄那鉢底(がなぱち)(大将)のことで,大自在天の軍勢の大将であった。また毘那夜迦(びなやか)(障害を除去する者)ともいわれる。もとは人々の事業を妨害する魔王であり,インド神話におけるガネーシャ神に相当する。

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大辞林 第三版の解説

しょうでんとも
「大聖歓喜自在天だいしようかんぎじざいてん」の略。 → 歓喜天
しょうてん(聖天)に同じ。
歌舞伎の下座音楽の一。祭り囃子ばやしを取り入れたもので、祭礼の場面などに用いる。

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精選版 日本国語大辞典の解説

[1] (「だいしょうかんぎてん(大聖歓喜天)」の略) 仏語。インドの仏教守護神の一つ。もとはヒンドゥー教の神。その形象は象頭人身で、単身と双身とがある。双身像は男天と女天が相抱擁している。男天は魔王、女天は十一面観音の化身という。夫婦和合・子授け・福徳の神。聖天神。歓喜天。
※九暦‐逸文・天暦四年(950)七月二日「自今日廿一ケ日間、令聖天
※七十一番職人歌合(1500頃か)二六番「もし我にいだきやあふと聖天の如くに人をつくりなさばや」
[2]
① 夫婦和合の神の意から転じて、男女の交接。
※雑俳・川柳評万句合‐明和二(1765)義一「しゃう天をくづしに来るが遣り手なり」
② 聖天をまつる聖天宮。特に、東京都台東区浅草の本龍院(浅草寺の末寺)、通称待乳山(まつちやま)聖天宮をいう。
※雑俳・川傍柳(1780‐83)四「聖天の横ぞっぽうへ漕(こい)で行」
③ (「正天・正殿・庄伝」などとも書く) 江戸の祭囃子の一つ。また、歌舞伎に取り入れられて下座音楽の一つとなり、祭礼気分の場面に用いられる。太鼓を中心として大太鼓、篠笛、当鉦(あたりがね)がつく。〔絵本戯場年中鑑(1803)〕
※歌舞伎・弁天娘女男白浪(白浪五人男)(1862)稲瀬川堤の場「たそがれ近き赤星が、霞にぬるる月の笠トせうでんになり、赤星十三出て、留(とま)る」
※洒落本・寸南破良意(1775)手代「『義太夫じゃアねへの』『聖天じゃ』」

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世界大百科事典内の聖天の言及

【生駒聖天】より

…江戸初期の戒律復興宗学振興の気風をうけて密教を学び,戒律を修め,諸方を遍歴ののち,生駒山般若窟に入り一寺を開いて初め大聖無動寺と号した。不動明王,歓喜天(聖天)を安置し,不動護摩や聖天法などの修法を重ね,数多の法験を現した。みずからも仏像彫刻や仏画を手がけ,とくに不動明王の彫刻に秀作を残している。…

【インド神話】より

…彼女はヒマラヤの娘とされ,また,ウマー,ガウリー,ドゥルガーなどとも呼ばれ,血なまぐさい狂暴な姿をとるときは,カーリーと呼ばれる。軍神スカンダ(韋駄天)と象面のガネーシャ(聖天)は,シバとパールバティーの息子とされる。一方,ビシュヌは,すでに《リグ・ベーダ》に登場するが,元来,太陽の光照作用を神格化したものとみられる。…

※「聖天」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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