改訂新版 世界大百科事典 「秦刻石」の意味・わかりやすい解説 秦刻石 (しんこくせき)Qín kè shí 天下を統一した秦の始皇帝が前219年から前210年にかけて全国を巡行し,秦徳をほめたたえるために残した刻石文。(1)嶧(えき)山(山東省鄒県),(2)泰山(山東省泰山),(3)琅邪台(ろうやだい)(山東省諸城県南東),(4)之罘(しふ)山(山東省烟台市),(5)東観(同左),(6)碣石(けつせき)門(河北省黎県北西),(7)会稽山(浙江省紹興県南東)の7ヵ所にたてられた。うち(1)を除いては《史記》秦始皇本紀に採録されている。(2)(3)はその断片が現存するが,他は拓本で伝わるだけである。執筆者:冨谷 至 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
百科事典マイペディア 「秦刻石」の意味・わかりやすい解説 秦刻石【しんこくせき】 中国,秦の始皇帝が天下統一後,各地を巡って建てた自分の頌徳(しょうとく)碑で,〈始皇帝刻石〉ともいう。6ヵ所に建てたうち現存するのは山東省の泰山と琅邪(ろうや)の2刻のみであるが,5ヵ所の碑文が《史記》の〈始皇本紀〉に記されている。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by