税制適格退職年金(読み)ゼイセイテキカクタイショクネンキン

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

税制適格退職年金
ぜいせいてきかくたいしょくねんきん

かつての代表的な企業退職年金制度。一定の要件を満たせば、従業員の退職金、年金原資を積み立てるために企業が拠出する掛金非課税になる仕組み。制度設計の自由度が高いことや、信託銀行、生命保険会社などと契約すれば、企業側で煩雑な事務をする必要もなかったことから、中小企業などを中心に普及していた。しかし、積立金の水準を検証し、不足があれば企業が穴埋めするというルールなどが整備されていなかったことから、年金制度としては不十分と判断され、2012年3月末までに制度を廃止することが決まった。同制度を導入している企業は期限内に別の制度に移行する措置をとる必要がある。
 移行先の制度としては、厚生年金基金、確定給付企業年金、確定拠出年金、中小企業退職金共済がある。これらの制度に移れば、掛金の非課税措置などを引き続き受けることができるようになる。ただ、移行の手間やコストを考えて、この機会に年金制度を廃止してしまう企業も数多くあるとみられている。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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