デジタル大辞泉
「種概念」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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しゅ‐がいねん【種概念】
- 〘 名詞 〙 哲学で、より広い集合(類)の中に含まれ、種差によって他と区別される、より狭い集合の概念。たとえば、「金属」という類概念に含まれ、原子番号二六という種差によって識別される「鉄」という概念など。〔哲学階梯(1887)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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種概念
しゅがいねん
specific concept
「類概念」と対にして用いられることばである。二つの概念甲と乙とがあり、甲の外延が乙の外延を含んでこれより広い場合、すなわち、乙の外延が甲の外延の真部分集合となっているとき、乙を甲に対して種概念といい、甲のほうは乙に対する類概念であるという。たとえば、人類は哺乳(ほにゅう)類の一部であるから、「人類」は「哺乳類」に対して種概念になる。しかし、「哺乳類」は「動物」に対しては種概念になるし、「動物」も「生物」に対しては種概念である。要するに、相対的に使われることばである。
[吉田夏彦]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の種概念の言及
【概念】より
…アリストテレスに由来する,現代以前の伝統的形式論理学では概念に対してさまざまな分類が行われてきた。たとえば,〈生物〉〈動物〉〈犬〉等のように概括度,包括度の高低による上位概念と下位概念(類概念と種概念)の区別,肯定概念と否定概念の区別等がそれである。これらのうちには下位集合,補集合等の用語で新たに規定し直されるものもあるが,分類の意義や根拠の明確でないもの,錯誤を招く恐れのあるものもある。…
※「種概念」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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