積極国家【せっきょくこっか】
国民の経済活動の諸過程にまで介入して,国民の福祉の向上のために積極的な役割を果たす国家のあり方をいう。19世紀までの国家のあり方は,国家の活動は治安や国防のみに限定されるべきであって,国民の経済活動に介入すべきでないとする考え方が支配的であった(夜警国家)。しかし,資本主義の発展に伴い社会にさまざまなひずみが生じ,その社会問題の解決のために国家が積極的な役割を果たすべきであるという考え方が,20世紀には支配的になった。〈福祉国家〉〈大きな政府〉も同義。これに対して,旧来の夜警国家のようなあり方を〈消極国家〉〈小さな政府〉あるいは〈安価な政府〉という。
→関連項目国家
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