日本歴史地名大系 「穴倉村」の解説
穴倉村
あなくらむら
荒倉御園は、正嘉元年(一二五七)九月一三日付の官宣旨案、同年一二月二一日付祭主大中臣隆世起請文案、文永一一年(一二七四)正月日付般若蔵供僧権律師良祐等申状写(ともに光明寺古文書)などに現れるところで、これらによると、この御園は神税上分三石三斗を納めてきたのであるが、「管領之仁」なきためその勤めも欠けることがあるので、県徳継がこれを子孫に相伝することとするとともに、去る建長年間(一二四九―五六)前太政大臣西園寺実氏が神宮へ献上した宋本大般若経一部を転読する料として、毎年一〇石を納めることを申出で、宣旨によって承認されたものであった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報