空大(読み)クウダイ

デジタル大辞泉 「空大」の意味・読み・例文・類語

くう‐だい【空大】

仏語五大六大の一。無礙むげ何物にも妨げられないこと)を本性とし、無障(障りとならないこと)を働きとして、万物存在を可能にしているもの。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「空大」の意味・読み・例文・類語

くう‐だい【空大】

〘名〙
① (「大」は一切のものの本源としてのよりどころの意) 仏語。五大の一つ。空間のこと。碍も障もなく、いっさいをその中に安住させるもの。全世界をささえ、物の存在を可能ならしめるもの。空輪(くうりん)
※即身成仏義(823‐824頃)「等虚空者欠字字相即空大也」
途方もなく大きいこと。
帰省(1890)〈宮崎湖処子〉四「又常に他人ならば秘すべき空大なる計画を、容易に語り出でて人を驚かせども」

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世界大百科事典(旧版)内の空大の言及

【四大】より

…これら四大のそれぞれの名称,性質,作用などについては,古代インドにおいて古くから諸説があり,また,仏教の中にも異説がある。四大にさらに〈空大(くうだい)〉を加えて〈五大〉とすることもある。空大は物質の存在する場所を要素として数えたものである。…

※「空大」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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