日本歴史地名大系 「竜串・千尋岬」の解説 竜串・千尋岬たつくし・ちひろみさき 高知県:土佐清水市三崎村竜串・千尋岬[現在地名]土佐清水市三崎竜串は「南路志」に「国中第一之名所也」とあるように、千尋岬西岸の「見残し」とともに古来景勝地として知られた。現在も足摺宇和海国立公園の代表的景観地として県指定名勝となっている。当地一帯の地質は第三紀層に属し、同一地層の砂岩の岩質の硬軟によって海食・風食の度合が異なるところから、さまざまな奇岩怪石となった。竜串は砂岩の露頭が層理あるいは節理に沿う浸食を受けて円味を帯びた大竹・小竹の名でよばれる奇観を生じ、また砂岩には団塊が多く、これが集まって兜に似た形をつくりだした「かぶと岩」、小型の鉄分の凝集した一種の団塊である「蛙の千匹づれ」などの景観をつくりだしている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報