竜串(読み)タツクシ

デジタル大辞泉 「竜串」の意味・読み・例文・類語

たつくし【竜串】

高知県土佐清水市千尋ちひろ岬基部にある海岸奇岩景勝地サンゴがみられる海域公園がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「竜串」の意味・わかりやすい解説

竜串 (たつくし)

高知県土佐清水市の西部千尋(ちひろ)岬の基部にある海岸景勝地。第三紀漸新統に属する三崎層が隆起海食台地を形成し,岩質の異なる砂岩が海食・風食を受けて形成された千畳敷大竹小竹などとよばれる奇岩や化石漣痕(れんこん)がみられる。付近の海は造礁サンゴ群生,岬西岸の〈見残し〉とともに足摺宇和海国立公園の一拠点をなし,一帯海域は竜串海中公園に指定されている。足摺海洋館,海中展望塔,サンゴ博物館などがある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「竜串」の意味・わかりやすい解説

竜串
たつくし

高知県南西部,土佐清水市の千尋岬西方にある景勝地。古第三紀層の砂岩,泥岩の互層からなる軟弱な海岸一帯の岩石が,海食風化作用により奇勝を展開。足摺宇和海国立公園の中心地の一つで,海中展望塔,貝類展示館やサンゴ博物館などがある。千尋岬先端の見残し海岸も竜串とよく似た景観を呈する。付近の海域は造礁サンゴの群生と熱帯魚の姿が美しく,竜串海域公園地区に属する。

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百科事典マイペディア 「竜串」の意味・わかりやすい解説

竜串【たつくし】

高知県土佐清水市南部,千尋(ちひろ)岬西側の海岸。第三紀層の砂岩が浸食を受けて大竹・小竹,絞り幕などの奇景をつくる。岬の先端に近い〈見残(みのこし)〉は同様の成因による奇勝で,化石漣痕(れんこん)(天然記念物)も多い。江戸後期の《南路志》に国中第一の名所なりとある。足摺宇和海国立公園の一中心で,海中公園地区に指定され,遊覧船もある。土佐清水・宿毛(すくも)両市からバス。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「竜串」の意味・わかりやすい解説

竜串
たつくし

高知県南西部、土佐清水(しみず)市にある景勝地。足摺(あしずり)岬の西方約15キロメートル、千尋(ちひろ)岬の基部にある。対岸の見残(みのこし)とともに、単斜構造をなす砂岩泥岩層が波食・風食を受けて形成された大竹小竹や千畳敷などの奇勝が連続する。1970年(昭和45)全国最初の海中公園(2010年に海域公園と改称)の一つに指定され、沖合いに設けられた足摺海底館では造礁サンゴの間を群泳する亜熱帯魚の姿を楽しむことができる。足摺宇和海国立公園の中核地の一つ。

[正木久仁]


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