第2次石油危機(読み)だいにじせきゆきき

共同通信ニュース用語解説 「第2次石油危機」の解説

第2次石油危機

1979年のイラン革命影響で、同国からの原油輸出が停止したことが契機となった。石油輸出国機構(OPEC)は原油供給が不足したことに対応し、原油価格の引き上げに踏み切った。国際価格は約3年間で3倍近く高騰し、世界経済打撃を与えた。日本国内でも物価が上昇し、経済成長率は減速した。第1次危機は73年の第4次中東戦争発端となり、原油価格が急騰。日本ではトイレットペーパーの買いだめといった社会的な混乱にもつながった。

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世界大百科事典(旧版)内の第2次石油危機の言及

【産業構造】より

…このように第1次石油危機を契機に日本の産業は,好調な産業と構造不況産業の差がはっきりと色分けされることになる。さらに79年に第2次石油危機が発生,原油価格はさらに2.5倍以上に急騰した。このように2度の石油危機によって日本の産業構造は変革をもたらされたが,日本は原燃料,食糧の対外依存が極度に高いので,それらを安定的に供給する経済の安全保障が最も重要な国の政策課題となる。…

【石油危機】より

…しかし74年第2四半期になると,この種の石油パニックは,虚偽の情報に踊らされてつくり出されたものであることが明らかとなった。国民全体や消費者はこのパニックから教訓を得,79年の第2次石油危機に際しては冷静に対応し,パニックが再燃することはなかった。このときには,むしろ原油価格の高騰が,いっそう重大な影響を与えて危機をもたらした。…

※「第2次石油危機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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