改訂新版 世界大百科事典 「等価回路」の意味・わかりやすい解説
等価回路 (とうかかいろ)
equivalent circuit
ある着目した特性に関して,相似の関係をもたせるように作った回路。例えば誘導電動機の等価回路として図のようなものがあり,対称三相正弦波交流を加えたときの電流,力率,効率,速度,トルクなどがこの等価回路から容易に求められる。しかし,非対称電源や高調波に対するふるまい,温度上昇(発熱量は等価性があるが熱容量,冷却プロセスなどは考えられていない),音や振動などについてはまったく等価性がない。このように,目的をよく知って用いることが肝要である。
執筆者:曾根 悟
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報