周波数 (振動数 ) が f である任意の周期波形をフーリエ級数に展開すると,基本周波数 f の整数倍の正弦波成分に分解できるが,このとき基本周波数以外の正弦波を総称して高調波と呼び,基本周波数の波を基本波という。周波数が2 f ,3 f の成分はそれぞれ第2高調波,第3高調波,nf ( n は2以上の整数) の成分は第 n 高調波という。電気信号では非線形特性をもつシステムに正弦波信号を加えるとひずみ波と呼ばれるその周波数の高調波成分が発生する。楽器などの共振現象による音も,互いに整数倍の関係にある周波数の波が合成されてできている。このとき最も低い周波数である基本波を基本音,高調波成分を倍音,あるいはハーモニックスと呼ぶ。なお,2倍の周波数までの間隔をオクターブという。