精選版 日本国語大辞典 「算籌」の意味・読み・例文・類語 さん‐ちゅう‥チウ【算籌】 〘 名詞 〙 ( 「算」も「籌」も数とりの具 )① =さんぎ(算木)②[初出の実例]「竹林の七賢は〈略〉懐中に算籌(サンチウ)を入れてゐたやうな食へない男も居て」(出典:連環記(1940)〈幸田露伴〉)② はかりごと。計略。〔広益熟字典(1874)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「算籌」の意味・わかりやすい解説 算籌さんちゅうSuan-chou 算木ともいう。中国で筆算が普及しはじめる宋代まで用いられた計算用具。当時の計算は,もっぱら算,籌,策などと呼ばれた算木を算盤上に「布算」して進められた。殷代の数字のいくつかは算木に起源をもつという。初め竹が使われたとされ,『漢書』「律暦志」には算木の作り方があり,直径3分,長さ6寸 (約 14cm) の丸い形のものであった。宋代の沈括の『夢渓筆談』によると,赤籌と黒籌を用いて正負を区別したとあるが,負数を表わすには末尾の数に算木を斜めに置く方法もあった。算木で数を表わすには,縦式によって一,百,万などの位の数を,横式によって十,千などの位の数を示し,両者を交互に組合せて一般の数を示した。零のところは空位にして空けたままにした。金・元以後の筆記用の記数法 (数瑪または暗瑪) は,算籌にヒントを得たとされている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by