最新 地学事典 「粘土変質作用」の解説
ねんどへんしつさよう
粘土変質作用
argillic alteration
水和とH+交代作用による粘土鉱物の生成を特徴とする熱水変質作用。斜長石は分解するが,アルカリ長石は残存あるいは生成することがある。温度は100℃以上300℃以下。中間粘土変質作用と高度粘土変質作用に区分される。前者は狭義の粘土変質作用で中性~弱酸性の条件で起こり,スメクタイト・カオリナイトの生成が特徴,少量の緑泥石・セリサイトまたは混合層鉱物を伴う。後者は酸性条件の変質で,200℃前後ではディッカイト・カオリナイト・パイロフィライト・石英が生成,セリサイト・明ばん石・黄鉄鉱・ダイアスポアを伴う。しばしば変質の中心部は珪化帯となる。周囲は中間粘土変質帯を経てプロピライト変質帯に移化。斑岩銅鉱床の上部に現れ,また高硫化系の浅熱水金鉱床を特徴づける変質。地表付近の低温の高度粘土変質は蒸気加熱型の酸性硫酸塩熱水の作用で起こり,カオリナイト・明ばん石・クリストバライト(またはオパール)を特徴とする。地熱地域や削剝の程度が小さい浅熱水金鉱床地域に認められる。
執筆者:井沢 英二
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

