火野葦平(あしへい)の短編小説。1937年(昭和12)同人誌『文学会議』第4号に発表。翌年3月、中短編集『糞尿譚』を小山書店より刊行。豪農だった小森家もいまや没落に瀕(ひん)し、彦太郎は糞尿汲取(くみとり)業を始めたものの窮状は続く。それを知った町のボスの世話で市の指定業者になり、請負賃も増額されたが、やがて汲取業が市営に移されるに及び、その買収の権利のほとんどをボスにせしめられる。九州の小都市を舞台に、悪らつな地方政治家たちの実態と善良な小市民の哀歓が、ユーモアとペーソスを交えて点描され、庶民派作家の面目が躍如としている。第6回芥川(あくたがわ)賞を受賞したが、日中戦争に出征中だったため、授与式は小林秀雄を使者にして陣中で行われた。
[都築久義]
『『芥川賞全集2』(1982・文芸春秋)』
…本来は〈糞便学〉を意味したが,転じて今日では〈糞尿趣味〉〈糞尿譚〉を意味する語。ギリシア語のskatos(糞便の)を語源とする。…
…本来は〈糞便学〉を意味したが,転じて今日では〈糞尿趣味〉〈糞尿譚〉を意味する語。ギリシア語のskatos(糞便の)を語源とする。…
※「糞尿譚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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