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糞掃衣 ふんぞうえ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

糞掃衣
ふんぞうえ

ごみの中に捨てられたぼろ切れの布でつくった衣。十二頭陀行の一つで,初期仏教の修行僧は執着を離れるためにこれを身に着けていた。

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デジタル大辞泉の解説

ふんぞう‐え〔フンザウ‐〕【×糞掃衣】

仏語。ぼろ布を洗ってつづり合わせて作った僧衣衲衣(のうえ)。

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大辞林 第三版の解説

ふんぞうえ【糞掃衣】

僧の衣のこと。インドの教団で、糞や塵ちりのように捨てられたぼろ布を洗い、つづって作ったことからいう。衲衣のうえ

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

糞掃衣
ふんぞうえ

糞塵(ふんじん)中に捨てられた布を拾い集めてつくった袈裟(けさ)。サンスクリットのパンスクーラpsuklaの訳。袈裟として、もっとも理想的なもので尊重される。衣財(えざい)については、10種の衣があり、『四分律(しぶんりつ)』では、牛嚼(ごしゃく)衣、鼠噛(そこう)衣、焼衣、月水(がっすい)衣、産婦衣、神廟(しんびょう)中衣、塚間(ちょうけん)衣、求願(ぐがん)衣、受王職衣、往還衣(おうげんえ)の10種をあげている。これらは貪著(どんじゃく)の心を除くための衣財で、その布を小さく切り、雑巾縫(ぞうきんぬ)いしてつなぎ合わせ、田と畦(あぜ)をかたどった条相をつくった。衲衣(のうえ)と同一にみるのは中国に至ってからで、インドではまったく区別されている。[川口高風]

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世界大百科事典内の糞掃衣の言及

【刺子】より

…本来は衣類の傷んだ個所をつくろい,補強して保温効果を高め,長もちさせるための技法であり,木綿生産に適しない東北各地,あるいは交通不便な山間地,労働条件のきびしい漁村などで,さかんに行われた。由来は明らかではないが,糞掃衣(ふんぞうえ),刺衲袈裟(しのうげさ)と呼ばれる袈裟には刺子が応用されており,また《信貴山縁起絵巻》に,主人公の聖が姉の尼公から渡された〈たい(袛)〉という衣類が〈太き糸などして厚々と細かに強げにしたれば〉と説明されていて,刺子に類するものといわれている。江戸時代の菅江真澄の遊覧記には,〈いろいろ綾をつけてぬった短い衣を着ていた。…

【比丘】より

…比丘となれば乞食(こつじき)して仏道修行するので,乞食する(bhikṣ)者の意で比丘と呼ばれるのである。その生活は,在家を出て髪をそり,三衣一鉢のほかいっさいの所有を捨て,食は托鉢により,衣は捨てられた布を拾った糞掃衣(ふんぞうえ)を着る。また樹下石上を住居とした。…

※「糞掃衣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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