紙治（読み）かみじ

精選版 日本国語大辞典

かみじ かみヂ【紙治】

[一] 「かみやじへえ（紙屋治兵衛）」の略。

[二] 浄瑠璃「心中天網島(しんじゅうてんのあみじま)」、その改作「心中紙屋治兵衛」などの通称。

[三] 地歌の曲名。宝暦～明和年間（一七五一‐七二）に生田(いくた)流の富岡検校が繁太夫物(しげたゆうもの)として作曲。歌詞は「心中天網島」の一部。治兵衛との心中を思いとどまれと侍になりすました治兵衛の兄から忠告された小春が、実は私も死にたくないのだと心にもないうそを言う、という筋。

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

かみ‐じ〔‐ヂ〕【紙治】

「紙屋治兵衛かみやじへえ」の略。また、浄瑠璃「心中天の網島」の通称。

出典　小学館

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典

紙治
(通称)
かみじ

歌舞伎・浄瑠璃の外題。

元の外題

心中天網島 など

初演

享保6.夏(江戸・森田座)

出典　日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」

百科事典マイペディア

紙治【かみじ】

→心中天の網島(しんじゅうてんのあみじま)

出典　株式会社平凡社

日本大百科全書(ニッポニカ)

紙治
かみじ

→心中天網島

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)