細川藤右衛門(読み)ホソカワ トウエモン

20世紀日本人名事典 「細川藤右衛門」の解説

細川 藤右衛門
ホソカワ トウエモン

昭和期の数学者 広島文理科大学教授。



生年
明治29(1896)年9月29日

没年
昭和20(1945)年8月6日

出生地
高知県長岡郡十市村(現・南国市)

旧姓(旧名)
土居

学歴〔年〕
高知県師範学校本科一部〔大正6年〕卒,東北帝国大学理学部理学科〔昭和3年〕卒,東北帝国大学大学院理学部

学位〔年〕
理学博士〔昭和14年〕

経歴
高知県師範学校在学中から数学に興味があり、卒業後、高知県下の小学校の訓導を経て大正10年数学科中等学校教員試験検定に合格。のち高知工業学校などで教鞭を執るが、更なる数学研究を志して14年東北帝国大学理学部理学科に入学。昭和3年に卒業した後は同大学院に進んだ。6年北海道帝国大学理学部講師嘱託。9年広島高等学校教授に就任、19年には広島文理大学教授も兼任し、理論物理学研究所主任を務めた。その間、14年に波動幾何学の論文で理学博士号を取得。数学の他にも相撲講談芝居などに通じ、豪放磊落な性格で親しまれたが、20年8月6日の原爆圧死著書に「射影幾何学」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「細川藤右衛門」の解説

細川藤右衛門 ほそかわ-とうえもん

1896-1945 昭和時代前期の数学者。
明治29年9月29日生まれ。昭和9年広島高教授となり,19年より広島文理大教授を兼任し理論物理学研究所主任をつとめる。昭和20年8月6日原爆で死去。50歳。高知県出身。東北帝大卒。旧姓は土居。著作に「射影幾何学」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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