細谷省吾(読み)ホソヤ セイゴ

20世紀日本人名事典 「細谷省吾」の解説

細谷 省吾
ホソヤ セイゴ

昭和期の細菌学者 東京大学名誉教授



生年
明治27(1894)年10月22日

没年
昭和32(1957)年4月16日

出生地
東京

旧姓(旧名)
中村

学歴〔年〕
東京帝大医科大学〔大正8年〕卒

学位〔年〕
医学博士〔大正14年〕

主な受賞名〔年〕
北里研究所浅川記念賞〔昭和2年〕「システインによる嫌気性菌の新培養法」,朝日賞〔昭和13年〕「細菌毒素精製応用」,総理大臣賞(発明賞)〔昭和30年〕「トリコマイシンの製造法」

経歴
伝染病研究所を経て昭和5年東大助教授、11年台北帝大教授兼東大教授。13年東大教授兼台北帝大教授。30年東大定年退官、名誉教授。日本抗生物質学術協議会常務理事、日本細菌学会総務幹事を務めた。ペニシリン開発尽力、トリコマイシンを発見した。著書に「化膿性疾患細菌叢免疫療法」「ジフテリア予防」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「細谷省吾」の解説

細谷省吾 ほそや-せいご

1894-1957 昭和時代の細菌学者。
明治27年10月22日生まれ。昭和13年母校東京帝大の教授となり,台北帝大教授を兼任。抗生物質の研究に従事し,ペニシリンの開発につとめ,トリコマイシンを発見した。昭和32年4月16日死去。62歳。東京出身。旧姓は中村。著作に「化膿性疾患の細菌叢と免疫療法」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の細谷省吾の言及

【抗生物質】より

…今までに見つけられているものは,毒性が強く,主として外用で用いられる。ナイスタチン(1947),トリコマイシン(細谷省吾発見,1952),アンフォテリシンB(1955),ピマリシン(1955),ペンタマイシン(梅沢純夫発見,1958)などは,化学構造からポリエンマクロライド抗生物質と呼ばれる。これらは白癬菌,カンジダなどに作用するが,経口で吸収されず,注射では毒性が強い。…

※「細谷省吾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android