トリコマイシン(読み)とりこまいしん(英語表記)trichomycin

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トリコマイシン」の意味・わかりやすい解説

トリコマイシン
とりこまいしん
trichomycin

ポリエン系抗生物質抗真菌剤細谷省吾(ほそやしょうご)らにより1952年(昭和27)八丈島宇喜多秀家(うきたひでいえ)の墓所土壌から分離された放線菌の培養菌体から発見された。トリコモナス腟炎(ちつえん)、腟カンジダ症に腟錠として用いられ、軟膏(なんこう)は白癬(はくせん)菌症、真菌性およびトリコモナス性皮膚炎の治療に用いられる。

[幸保文治]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トリコマイシン」の意味・わかりやすい解説

トリコマイシン
trichomycin

放線菌の一種 Streptomyces hachijoensisの菌体から抽出される抗生物質の一つ。黄色の粉末融点 155℃。カビ,原虫類に有効で,腟坐薬,軟膏,内服薬として用いられる。

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