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免疫療法 めんえきりょうほうimmunotherapy

翻訳|immunotherapy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

免疫療法
めんえきりょうほう
immunotherapy

人体に免疫を与えて治療する方法で,次の2種に大別できる。 (1) 受動的療法 抗体や,抗体を含む免疫グロブリンを注射によって与える方法で,抗体を多く含む動物や回復期患者の抗菌性血清と,抗毒素血清が用いられる。そのほか,免疫不全症にはガンマグロブリン療法が行われる。 (2) 能動的療法 ワクチン投与して特異的な免疫を体内で生成させるもので,予防接種がこれにあたる。

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デジタル大辞泉の解説

めんえき‐りょうほう〔‐レウハフ〕【免疫療法】

免疫反応を利用した治療法。ワクチン接種など。

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栄養・生化学辞典の解説

免疫療法

 生体のもつ免疫反応を治療に積極的に取り入れる治療法.ワクチン療法,免疫賦活剤投与法などがある.

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世界大百科事典 第2版の解説

めんえきりょうほう【免疫療法 immunotherapy】

免疫療法は,人体の免疫能を強化,補充,抑制して,人体にとって不利益な反応を防ごうとするもので,特異的免疫療法と非特異的免疫療法に分けられる。
[特異的免疫療法]
 これには能動免疫療法と受動免疫療法の二つがある。(1)能動免疫療法は目的とする病原体の感染に対して特異的に抵抗力をつけさせようとするもので,病原体をワクチンとして投与して免疫を獲得させるものであり,三種混合ワクチン(百日咳破傷風ジフテリア),ポリオ,日本脳炎,インフルエンザ,風疹,BCGなどのワクチンが代表的である。

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大辞林 第三版の解説

めんえきりょうほう【免疫療法】

生体の免疫反応を利用した治療法の総称。個体の免疫反応を強化し、本来の自己防衛機能を高めることにより、病気を治療する。ワクチンや免疫抑制剤・免疫賦活剤の投与、抗体療法など。

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知恵蔵miniの解説

免疫療法

体の免疫力を高めることで、がん細胞の排除を目指す治療法の総称。1890年代に米国で始まったとされる。研究開発が本格化した1970年代から80年代にかけて、免疫賦活剤(めんえきふかつざい、BRM)療法、サイトカイン療法、活性化リンパ球療法などの、体全体の免疫を活性化する「非特異的免疫療法」が考案された。90年代以降はペプチドワクチン療法や樹状細胞ワクチン療法といった、がん細胞に特異的な作用が期待できるとされる「特異的免疫療法」へと形を変えている。また、免疫力を増強するこれらの治療法に加えて、がん細胞がかけた免疫のブレーキを解除する免疫抑制阻害療法も開発されている。免疫療法は外科治療、化学療法、放射線治療に続く第4のがん治療法として期待を集めているが、その多くは国が効果を確認しておらず、保険診療が適用されていない。2017年には、厚生労働省が指定している全国のがん拠点病院のうち12の病院で15年に効果未確認の免疫療法が実施されていたことがNHKの取材によって明らかになり、物議を醸した。

(2017-10-3)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

免疫療法
めんえきりょうほう
immunotherapy

免疫学的治療法で、歴史的には感染症に対する特異的な能動免疫や受動免疫による治療法(ワクチン療法や血清療法)をさすが、免疫学の進歩により、広く免疫細胞の活性化あるいは抑制をもたらす療法を意味するようになってきた。すなわち、人体の免疫能を補充、強化、抑制して不利益な反応を防ぐもので、それぞれ免疫補充療法、免疫強化療法、免疫抑制療法とよばれ、これらはさらに抗原特異的(選択的)と抗原非特異的(非選択的)とに分けられる。
 能動免疫による療法は、感染した病原体に対して特異的に抵抗力をつけさせるもので免疫強化療法に含まれ、病原体をワクチンとして投与し、免疫を獲得させるワクチン接種法や減感作(かんさ)療法がある。免疫強化療法にはこのほか、非特異的に免疫細胞を刺激して破綻(はたん)した免疫細胞を活性化し、修復する目的で免疫強化剤や免疫調節剤などとよばれる生物学的製剤および化学的製剤を用いる療法がある。生物学的製剤にはBCG生菌や抗酸菌細胞壁成分(BCG‐CWS)をはじめ、免疫補充療法にも用いられるインターフェロンや転移因子、胸腺(きょうせん)因子などがあり、化学製剤にはレバミゾール、イソプリノシン、ゲルマニウムなどがある。BCGは癌(がん)の免疫療法として世界的に用いられ、レバミゾールは関節リウマチに有効とされている。
 また、受動免疫による療法は人体のもっていない特異抗体(異種の動物に免疫した抗血清や抗毒素)を補充投与するもので、免疫補充療法に含まれ、血清療法、抗毒素療法とよばれる。免疫補充療法にはこのほか、正常なヒト血清からの製剤であるγ(ガンマ)‐グロブリン、遅延型過敏症を受身伝達する目的で白血球から抽出される転移因子、T細胞の機能を増強する目的で使われる胸腺因子やチモシンなど、あるいはウイルス感染に対する非特異的防御機構として重要なインターフェロンなどを使った治療法がある。
 免疫抑制療法は、臓器移植による拒絶反応の抑制や自己免疫疾患の治療などに行われ、免疫抑制剤(アルキル化剤、プリン拮抗(きっこう)剤、ピリミジン拮抗剤、抗生物質、副腎(ふくじん)皮質ホルモン剤など)が使われるほか、X線照射、胸腺摘除、胸腺ドレナージ、抗リンパ球抗体の投与なども行われる。
 なお、免疫療法はその性質上、単独で疾患を治療できるのは限られたものにすぎず、癌の免疫療法でも手術療法、放射線療法、化学療法との併用が必要で、集学的治療の一環として行われている。[柳下徳雄]

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世界大百科事典内の免疫療法の言及

【癌】より

…また長く治療を続けると薬剤耐性を生じるなど,今後克服すべき課題をかかえている。 免疫療法は,癌患者の免疫力を増強し,癌を抑え込もうと試みるものである。癌細胞の抗原性を増加させる研究もある。…

※「免疫療法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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