結城ディエゴ(読み)ゆうき・でいえご

朝日日本歴史人物事典 「結城ディエゴ」の解説

結城ディエゴ

没年:寛永13(1636)
生年天正2(1574)
江戸前期のイエズス会日本人神父。殉教者阿波(徳島県)の結城一族の出身。天正14(1586)年大坂セミナリオ(神学校)に入学したが,豊臣秀吉の禁教令後,ひとつに合併させられた有馬のセミナリオで学業を終え,文禄4(1595)年天草のイエズス会修練院に入る。慶長6(1601)年マカオに3年留学,帰国後はセミナリオでラテン語を教えた。19年の追放令でマニラへ。翌年神父になり元和2(1616)年潜入帰国した。その後20年間京都を根拠地に献身的な活動を続けたが,大坂で捕らえられ穴吊り刑で殉教した。<参考文献>H.チースリク『キリシタン時代の邦人司祭』

(片岡千鶴子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「結城ディエゴ」の解説

結城ディエゴ ゆうき-ディエゴ

1574-1636 江戸時代前期の宣教師
天正(てんしょう)2年生まれ。イエズス会士。マカオ留学後,セミナリヨでラテン語をおしえる。慶長19年マニラへ追放され,翌年司祭となる。元和(げんな)2年(1616)日本に潜入し,京都,北陸,東北地方などで布教。寛永12年大坂で捕らえられ13年1月10日殉教。63歳。阿波(あわ)(徳島県)出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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