19世紀後半に,物質の熱的な性質に対する考察から,熱現象の一般的な法則を体系化した熱力学がつくられた.熱力学では物質の微視的構造についての考慮はなされていない.しかし,熱力学は統計力学で扱う対象と同じであるから,統計力学的に物質の分子構造を取り入れて,熱力学的一般論を論じることができる.この一般論を統計熱力学という.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…30年代初頭には原子分子の内部構造や分子間力もだいたい明らかとなり,興味の中心は固体,とくに相転移問題に移る。なお,E.A.グッゲンハイムは物理化学向けに熱平衡状態の統計力学を統計熱力学と名付けた(1939)。量子統計
[非平衡状態の統計力学]
熱平衡状態から不可逆過程,あるいは輸送現象をも取り扱えるように統計力学を拡張することは1950年代に行われた。…
※「統計熱力学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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