デジタル大辞泉
「絶対値」の意味・読み・例文・類語
ぜったい‐ち【絶対値】
ある数aが正または零のときはa自身、負のときは負号を取り去ったもの。|a|で表す。
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ぜったい‐ち【絶対値】
- 〘 名詞 〙
- ① 数直線上における、実数aと原点との距離のaに対する称。|a| という記号で表わす。aが正または0ならばaに、また、aが負ならば-aに等しい。
- ② 複素平面上における複素数 u+iv と原点との距離の u+iv に対する称。|u+iv| という記号で表わす。に等しい。
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絶対値
ぜったいち
absolute value; modulus
(1) 実数 a について,a>0 ならば a そのものを,a<0 ならば符号を変えた -a を,a=0 ならば0を,a の絶対値といい,|a| で表わす。 である。 (2) 複素数 α=a+ib ( a ,b は実数) においては,その絶対値を と定義する。 ( はαの共役複素数) である。αが実数のときは b=0 であるから となり,実数の絶対値の定義に一致する。いま Z=a+ib をガウス平面上の点 P(a,b) で表わすと は原点Oから点Pまでの距離に等しい。 (3) ベクトルの長さをベクトルの絶対値ということもある。
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絶対値
ぜったいち
実数aに対して、aまたはその符号を変えた-aのうち、負でないほうを、aの絶対値といい、|a|のように表す。つまり、|a|は、aが正のときはa自身、aが負のときは-a、aが0のときは0である。数直線上で考えるときは、aの絶対値は原点0と点aとの距離を表す。
二つの実数a、bの計算と絶対値の間には次の関係がある。まず、乗法・除法については二つの積・商の絶対値は、それぞれ絶対値の積・商に等しい。
ただし、bは0でないとする。加法・減法については、二数の和・差の絶対値は絶対値の和以下、差以上である。
実数以外に対しても絶対値が定められる。複素数
に対して、zの絶対値|z|を、
と定める。zの絶対値は、zを複素平面上に表すとき、原点と点zの距離を表す。
[三輪辰郎]
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絶対値 (ぜったいち)
absolute value
実数aに対して,|a|で,aが0または正の数のときにはaを,aが負の数のときには-aを表し,これをaの絶対値という。これは複素数の場合にも一般化され,次のように定義される。α=a+ib(iは虚数単位,a,bは実数)に対しては,αの絶対値をで定め,|α|で表す。αの絶対値は0または正の数であり,αが0のときに限り0となる。さらに(1)|α+β|≦|α|+|β|,(2)|αβ|=|α|・|β|,(3)|α|=|ᾱ|(ᾱはαの複素共役)が成り立つ。
執筆者:斎藤 裕
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絶対値【ぜったいち】
(1)実数aに対して,(式1)とし,|a|をaの絶対値という。(2)複素数z=x+yi(x,yは実数,iは虚数単位)では(式2)をいい,|z|≧0。二つの複素数z,wの間では,|zw|=|z||w|,|z+w|≦|z|+|w|という関係がある。(3)ベクトルv(成分v1,v2,…,v(/n))では,その長さ(式3)をいう。
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絶対値
数値の、数直線上における原点からの距離のこと。+や?の符号を除いた数値になる。
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