綜芸種智院跡(読み)しゆげいしゆちいんあと

日本歴史地名大系 「綜芸種智院跡」の解説

綜芸種智院跡
しゆげいしゆちいんあと

[現在地名]南区西九条春日町蔵王町〉の一部

天長五年(八二八)に、空海が庶民の教育機関として設立した学校。東寺の東隣に二町余の土地と五間の屋をもつ九条邸を中納言藤原三守から寄進を受けた空海は、天長五年に綜芸、つまり儒仏を併せて各種の学芸を学ぶことにより、種智(大日如来の仏智の開顕)を目的とした施設をこの地に設立した。同年一二月一五日には、綜芸種智院の制式「綜芸種智院式」を作成、院の規模も、ほぼこの時に完成したとみられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android