総観気象学(読み)ソウカンキショウガク(その他表記)synoptic meteorology

デジタル大辞泉 「総観気象学」の意味・読み・例文・類語

そうかん‐きしょうがく〔ソウクワンキシヤウガク〕【総観気象学】

数千キロメートルのスケール気象現象を扱う気象学の一分野。日々の天気予報に必要な、高気圧低気圧などの気圧配置前線の動きなどを対象とする。→メソ気象学

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「総観気象学」の意味・わかりやすい解説

総観気象学
そうかんきしょうがく
synoptic meteorology

気象学の一分野で,数千kmの規模を扱うもの。それより大きい規模を地球規模といい,数百kmの規模を中規模という(→メソ気象学)。数百kmから 2000kmの規模も含めて中規模ということもある。中高緯度地方の天気予報では高・低気圧の動き方が重要であり,天気図に描かれた気象の意味を読み取って気圧配置の変化を予測に役立てる総観気象学が比較的古くから発達した。高層気象観測網も総観規模の天気現象を知るために欠かせない。しかし,近年レーダ気象衛星で中規模現象もとらえられるようになり,総観規模よりきめの細かい天気予報が行なわれている。

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百科事典マイペディア 「総観気象学」の意味・わかりやすい解説

総観気象学【そうかんきしょうがく】

高気圧,低気圧,前線,ジェット気流など天気図上に表される諸現象とその動向を解析して,大気状態を総合的に究明する気象学の一分野。その規模は数十〜2000kmくらいで,寿命は数日間くらいの現象を研究の対象とする。通常1〜3日間を対象とする天気予報の基礎となる。
→関連項目気象力学

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知恵蔵 「総観気象学」の解説

総観気象学

天気図、雲分布、レーダー観測などを基に広い地域の大気の状態を解析して、その構造や変化を研究する気象学の部門。3000〜5000kmの水平スケール(総観規模)の高気圧や低気圧、前線などを扱うのが総観気象学で、約2〜2000kmの水平スケールの集中豪雨豪雪雷雨竜巻積乱雲などの現象を扱うのがメソ(中規模)気象学。微気象学は、地面から地上約100mまでの気層の微細スケールの現象を扱う。

(饒村曜 和歌山気象台長 / 宮澤清治 NHK放送用語委員会専門委員 / 2007年)

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