おだえ‐の‐はしをだえ‥【緒絶橋】
- 宮城県古川市にある橋。三日町と七日町との境を流れる緒絶川に架かる。歌枕。男女の間の縁の切れることにかけていう。
- [初出の実例]「みちのくのをだえのはしやこれならん踏みみ踏まずみ心まどはす」(出典:栄花物語(1028‐92頃)ゆふしで)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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緒絶橋
おだえばし
市街地中心部を流れる緒絶川に架かり、三日町と七日町を結ぶ橋で、歌枕の地として名高い。「源氏物語」(藤袴)に「妹背山ふかき道をば尋ねずて緒絶えの橋にふみまどひける」とあり、応徳三年(一〇八六)に編まれた「後拾遺集」に藤原道雅の次の歌がある。
<資料は省略されています>
以後数多くの歌に取上げられたが、所在については諸説あった。松尾芭蕉は「おくのほそ道」の旅で、緒絶橋のことを伝え聞き、松島から古川経由で平泉を目指したが、道に迷って石巻に出たとしているので、この時までに歌枕の緒絶橋は大柿村と稲葉村の間を流れる緒絶川に架かる橋をさすと考えられるようになっていた。明和七年(一七七〇)刊の暁台の「しをり萩」によれば、「土を置てわづかに往来を渡す橋也、世々の歌人おもひをよする事少からず」と記される。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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