家庭医学館 「線状皮膚萎縮症」の解説
せんじょうひふいしゅくしょう【線状皮膚萎縮症 Striae Atrophicae】
皮膚が引っ張られて、線状に伸びたように見える状態になります。思春期や妊娠期に腰臀部(ようでんぶ)によくみられ、男性より女性に多くおこります。副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモンのはたらきで、真皮(しんぴ)を結合している組織(弾性線維など)が断裂しておこります。肥満(体重増加)も1つの原因です。健康な人や妊婦が大部分ですが、副腎皮質ホルモンを内服したり、多量に外用した人にもおこります。副腎皮質ホルモンの病気であるクッシング病のときにもみられます。
[検査と診断]
クッシング病が疑われるときはその検査を行ないますが、見ただけで診断がつきます。
[治療]
いったんできてしまったら治療法はありません。できやすい体質の人とそうでない体質の人がいます。最初は赤(紫)色ですが、年月とともに白色(正常色)化してあまり目立たなくなります。生活上、とくに注意することもありません。心配な場合は皮膚科医に相談しましょう。