美野駅(読み)よしののえき

日本歴史地名大系 「美野駅」の解説

美野駅
よしののえき

「延喜式」兵部省諸国駅伝馬条にみえる西海道大宰府(山陽道と大宰府を結ぶ大路)の駅で、駅馬一五疋を配備する。この駅は那珂なか郡に置かれたと考えられる。「太宰管内志」は「みぬ」「みの」と読み、現在の美野島みのしま付近に比定する。「大日本地名辞書」は「みの」と読み、明治二二年(一八八九)成立の住吉すみよし村に比定する。福岡平野では大宰府方面から博多湾に向かって並走する東・西二本の駅路が想定され、両経路上の複数の地点で道路遺構が確認されている。西経路は壱岐・対馬へ向かう小路で、水城(現太宰府市)西門から石瀬いわせ(現南区に比定される)を経て鴻臚こうろ(筑紫館、現中央区)に向かって一直線に進んだ後、同館の手前で分岐・左折し、早良さわら平野へ向かう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android