翠鳥園遺跡(読み)すいちようえんいせき

日本歴史地名大系 「翠鳥園遺跡」の解説

翠鳥園遺跡
すいちようえんいせき

[現在地名]羽曳野市翠鳥園

羽曳野丘陵の北端に近い東縁、いし川に面した低位段丘上に立地する。石川の東には、石器の素材であるサヌカイトを産出する二上にじよう山が所在している。

平成三年(一九九一)から同八年にかけて発掘調査が行われた。その結果、二万五千点におよぶ旧石器関係資料が出土した。旧石器が出土する層は上下二層あり、上層では石器類が高い密度で集中して分布していた。それぞれの集中地点の広がりは、〇・五メートル程度から四メートルを超えるものまであり、石器類の点数では、数十点程度から三千点を超えるものまで、それぞれかなりの差が認められた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

百科事典マイペディア 「翠鳥園遺跡」の意味・わかりやすい解説

翠鳥園遺跡【すいちょうえんいせき】

大阪府羽曳野市の旧石器時代遺跡。約2万年前の石器製作址がそのまま埋没した状態で発見された。二上山産出のサヌカイトの原石が持ち込まれ,ナイフ形石器などの石器が作られる過程が詳細に復元されている。

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