外国の小説を日本語に翻訳したものを一般に翻訳小説というが,文学史では明治初年から10年代にかけて集中的に現れたヨーロッパの小説・戯曲の翻訳あるいは翻案されたものに限っていう。ジャンルは冒険科学小説から政治小説に至るまで多岐にわたっており,「花柳春話(かりゅうしゅんわ)」(リットン「アーネスト・マルトラバース」),「八十日間世界一周」(ベルヌ),「自由太刀余波鋭鋒(じゆうのたちなごりのきれあじ)」(シェークスピア「ジュリアス・シーザー」)などのほか膨大な数に及ぶ。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...