考ふ（読み）コウガウ

デジタル大辞泉

こうが・う〔かうがふ〕【^▽考ふ／^▽勘ふ】

［動ハ下二］《「かんがふ」の音変化》
１ 思案する。前例や習慣などに照らし合わせて考える。
「近うまたよき日なし、と―・へ申しけるうちに」〈源・行幸〉
２ 責めとがめる。また、勘当する。
「少し心のどかに心を伸べてこそ、よろづの罪―・へ申すべかりけれ」〈夜の寝覚・四〉

かんが・う〔かんがふ〕【考ふ】

［動ハ下二］「かんがえる」の文語形。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

こうが・うかうがふ【考・勘】

1. 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙 ( 「かんがう（考）」の「ん」を「う」と表記したもの )
2. ① 思いをめぐらして判断する。特に、前例や暦などにてらして、事の是非を判断する。
   1. [初出の実例]「先づ、勘当(カウカ)へて、奏せ」(出典：日本書紀（720）大化元年八月（北野本訓）)
   2. 「近う又よき日なしとかうがへ申しけるうちに」(出典：源氏物語（1001‐14頃）行幸)
3. ② 罪状を判断して罰する。責める。とがめる。また、勘当する。
   1. [初出の実例]「兄の兵衛佐の君をいみじうかうがへ〈略〉責め給ふ」(出典：宇津保物語（970‐999頃）俊蔭)

かんが・うかんがふ【考・勘】

1. 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙 ⇒かんがえる（考）

出典　精選版 日本国語大辞典