聖衆(読み)ショウジュ

デジタル大辞泉 「聖衆」の意味・読み・例文・類語

しょう‐じゅ〔シヤウ‐〕【聖衆】

極楽浄土諸菩薩ぼさつ。また、菩薩声聞しょうもん縁覚えんがくあるいは比丘びくなど、多く聖者の集まり。

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精選版 日本国語大辞典 「聖衆」の意味・読み・例文・類語

しょう‐じゅシャウ‥【聖衆】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。菩薩や声聞縁覚などの群衆。また、極楽浄土の阿彌陀仏と菩薩などの聖者たち。聖主
    1. [初出の実例]「或見聖衆如恒沙無数仏土」(出典往生要集(984‐985)大文二)
    2. 「无量无数の菩薩聖衆を引具し給て」(出典:今昔物語集(1120頃か)三)

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改訂新版 世界大百科事典 「聖衆」の意味・わかりやすい解説

聖衆 (しょうじゅ)

仏教で礼拝対象となる声聞(しようもん),縁覚(えんがく),菩薩,仏の集団を指すが,普通は浄土教で往生者を救うために来迎する仏,菩薩,比丘衆その他のお伴すべてを聖衆という。たんに二十五菩薩だけが聖衆であるのではない。この言葉は《往生要集》(大文第二)にあらわれており,〈大勢至菩薩は無量の聖衆とともに時を同じうして讃嘆し,手を授けて引接(いんじよう)したまへり〉とある。また《栄花物語》(音楽の巻)にも〈天人聖衆の妓楽歌詠〉とあり,歌舞の菩薩も聖衆である。二十五菩薩というのもすべて歌舞の菩薩で構成されているが,迎講では寺の縁起によって地蔵菩薩や満米上人や鬼などを加えるところがあり,これらもすべて聖衆である。
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